広島市議会本会議(アストラムライン延伸、中央図書館移転整備事業)

門田佳子 活動報告

本日、3月26日、昨日の広島市議会予算特別委員会の議決を経ての本会議でした。

私は第1号議案 令和6年度広島市一般会計予算にについて反対の討論を行いました。
新交通西風新都線整備事業(アストラムライン延伸)と、中央図書館等の移転整備事業に異議があったためです。

前日まで行われた予算特別委員会の委員長報告でも「本市の財政状況は依然として厳しい」とありました。甘い見通しの事業を推進する余裕は、広島市には、ない。しかし…
疑義を申し立てたのは中村議員と私、門田のみ。
一般会計予算は賛成多数で可決されました。

私が何人かの議員と話してみて感じた感触は「(これら事業への)消極的な賛成」でした。会派の縛りなのか、地元の関係なのか…。「いい事業だから積極的に推進しよう!」という議員は見当たらず。
モヤモヤしています。

以下は、本日、本会議場で行った門田よしこの反対討論を少し短くしたものです。

新交通西風新都線整備事業、広域公園前駅からJR西広島駅までのアストラムライン延伸について(反対の理由)
1.需要予測の大幅な減少
延伸区間の需要予測が平成27年6月の報告1日当たり15,200人見込みから、9,100人に、約4割減少した。
2.建設費の大幅な増額
平成27年の約570億円から760億円に跳ね上がった。
なお、3月24日第一回の地元での計画案説明会に行った際、市民の方から、アストラムラインに乗ろうとすると駅まで車の送迎や自転車が必要だが、スペースはどうなるのかという質問があった。広島市の答えは「今の計画には入っていない。これから…」と。つまりいまだ甘い見通しをしておりさらに事業費が増える可能性がある。
※現時点でわかっている建設費は760億円。760億円もの税金をかけて7.1kmのアストラムラインの延伸をおこなおうとしている。
3.利便性について
延伸による利用者純増予想は1日8,900人で、西風新都の人口が増えれば利用者も増加するということですが、広島高速4号線を通る都市部直通バスのほうが、運賃、所要時間、乗り換えがないなど、優位性がある。西風新都の人口が増えることが、アストラムライン利用者増には直結しない。
4.広島高速交通(株)の経営について
広島市は広島高速交通(株)に対し経営改善のための支援措置を行っている最中で、単年度無利子貸付を50年にわたって行う予定。3月6日の予算特別委員会建設関係で質疑を行ったが、自治体が短期の貸し付けを第三セクターなどに行い、年度末に民間からの借金でいったん返済してもらったうえで、翌年度に再び第三セクターにお金を貸し付ける会計操作、元本返済を事実上先延ばしにするオーバーナイト、一夜貸しを行っている。広島市の保証のもと、金融機関が潤い、広島高速交通(株)の借金返済が遅れる、広島市民が不利益を被る状況がこの先も続いていく。
今回の事業は広島市がインフラ部分やアストラムライン本体、用地費等すべてお膳立てした上で、広島高速交通(株)にアストラムラインを運行させるというもので、
そこまでする合理的理由が見当たらない。

中央図書館等の移転整備事業について
・賃借部分の賃料が年間では約9,600万円
・修繕費6358万7千円は年度により変動するが、管理組合が決めるもので、平準化するよう見直ししながら修繕・更新を行う(広島駅南口開発(株))
→広島市は賃貸部分と修繕費に年間約1.5億円を毎年払うことになる。
もしも賃借部分を買い取りした場合、約9.7億円。しかしいまだ権利者と交渉中で、今後も取得できなかった場合は賃借し続けるという。
仮に10年間賃借すると、購入できた場合の価格以上の賃料を払っていくことになる。
対応として、広島市は、他のフロアで同じ価値部分を市が購入して賃料を受け取り、その賃料で支払いを調整するような手法を検討しているというが、不透明な点が多すぎる。
概算事業費96億円(令和4年2月)から、土地と建物の価格上昇や資材費人件費高騰を理由に、今や35億円増の131億円。「今時点での概算事業費」である。
甘い見通しで事業費を膨らませ、市民の税金という公金を無駄にする一方の計画と言わざるをえない。

門田佳子(後ろ姿)
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