広島市議会 議案質疑 私は第66号議案 令和6年度広島市一般会計補正予算「平和大通りの利活用の推進」について質疑しました。
白神社前交差点から三川町交差点までの区間をCゾーンとしてPark-PFIの対象とし、平和大通りを「平和大通り公園」として交流広場等を設置する、整備総費用の約1割を民間が持ち、残りを市が負担する。
令和7、8年度に限度額6億2900万円の債務負担行為(その年度に事業費を払う)を設定するという事業です。
Park-PFI事業といえば、旧市民球場跡地ひろしまゲートパークに始まり、広島城 三の丸にぎわい施設、新サッカースタジアムピースウィング広島 東西のゾーン整備などがありますが、
私は、平和大通りにまで、にぎわい施設を作ることに反対の立場で問いました。
平和大通りには多くの慰霊、鎮魂の碑があり、Cゾーンにも、県立広島第一高等女学校原爆犠牲者追悼の碑、移動演劇さくら隊原爆殉難碑、そして広島市医師会による医師・医療従事者原爆殉職碑があります。
整備イメージではこれら碑の付近にも交流広場(飲食物販を含む)を計画する可能性があるのです。
事業費6.29億円の約半分、最大で約3億1000万円程度、国の交付金(社会資本整備総合交付金)を当て込んでいる事業で、そのためのPark-PFI事業。
私は慰霊碑とにぎわいの調和は難しいのではないか、特に、通りと通りに区切られた原爆碑、慰霊碑のあるゾーンには固定の建造物(飲食物販)を設置しないよう、あらかじめ広島市が指定すべきではないかと問いましたが、はかばかしい答弁は得られませんでした。
広島市役所の前には、当時の市長、粟屋仙吉氏を含め犠牲になられた280人の方を慰霊する「広島市役所職員慰霊碑」があります。周囲には樹木が茂り、手入れの行き届いた静謐な空間になっています。
平和大通りに誰でも使えるバリアフリーのトイレが整備されたり、ベビーカーや車いすでも通りやすい歩道にする、そして街路樹を保全するなどといった点は、良いと思うのですが、平和大通りにある慰霊碑についても、広島市役所職員慰霊碑と同じように、尊厳が守られ続けてゆくべきだと思うのです。

